SSII2011  第17回 画像センシングシンポジウムSSII2011  第17回 画像センシングシンポジウム

デジタル新時代 画像センシング技術の新たな飛翔会期:2011.6/8(水)→10(金)会場:パシフィコ横浜アネックスホール

特別企画

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チュートリアル講演会 6月8日(水)
9:30~11:00
ロバストパターン認識 ~実環境の外乱に打ち勝つ工夫~
座長:渋谷 久恵(日立製作所)
講師:佐藤 雄隆(産総研)

略歴:
2001年北海道大学大学院工学研究科システム情報工学専攻博士後期課程修了。(財)ソフトピアジャパンHOIPプロジェクト主任専門研究員を経て、現在、産業技術総合研究所情報技術研究部門主任研究員。筑波大学大学院システム情報工学研究科准教授(連携大学院)。ロバスト画像処理技術に関する研究のほか、全方向ステレオシステム(SOS)など、新しい画像センサの開発にも興味を持つ。第9回画像センシングシンポジウム優秀論文賞など受賞。博士(工学)。
実環境における画像処理では、照明変動や遮蔽など様々な外乱に対するロバスト性が重要になります。「照明が変わったからしきい値を変えなくては」といったシチュエーションは皆様もご経験されたことがあるのではないかと思います。本講演では、背景差分法やテンプレートマッチング法などの基盤となる画像照合問題を例として取りあげ、外乱に負けないロバストな画像処理を行うための特徴設計のノウハウを、泥臭い側面・理論的な側面の両面からご紹介いたします。

【こんな方にお薦め】
・実環境における外乱でお困りの方
・とりあえず使っている単純背景差分からの卒業をお考えの方
・画像特徴の設計に興味のある方

 

11:15~12:45
コンピュテーショナルフォトグラフィ ~光学の基礎から未来のカメラまで~
座長:玉木 徹(広島大)
講師:日浦 慎作(広島市立大)

略歴:
1993年大阪大学基礎工学部制御工学科中退(飛び級)、1997年同大大学院博士課程短期修了。同年京都大学リサーチアソシエイト、1999年大阪大学大学院基礎工学研究科助手、2003年同助教授。2008年マサチューセッツ工科大学メディアラボ客員准教授。2010年広島市立大学大学院情報科学研究科教授。三次元画像計測・処理とそのVR・コミュニケーション応用、コンピュテーショナルフォトグラフィ等の研究に従事。第5回画像センシングシンポジウム優秀論文賞、2010年情報処理学会山下記念研究賞など受賞。博士(工学)。
フィルムを撮像素子に置き換えることによって生まれたディジタルカメラ。これに対し、光学系を含むカメラ全体の設計を根本から見直すことで、画像からブレやボケを除去したり、ピントを合わせる位置を撮影後に自在に変更するなど、従来のカメラでは不可能だった機能を持つ「未来のカメラ」を実現する技術をコンピュテーショナルフォトグラフィと呼びます。光学になじみのない方のため、基礎からわかりやすく解説します。

【こんな方にお薦め】
・ブレ、ボケなど撮影時の画像劣化に悩まされている方
・画像センシングに関連する光学の基礎を学びたい方
・カメラ、写真に興味をお持ちの方

 

13:45~15:15
拡張現実感のための位置合わせ技術 ~実写と3DCGのリアルタイム合成~
座長:仙田 修司(NEC)
講師:加藤 博一(NAIST)

略歴:
1988年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了。博士(工学)。同大助手、講師を経て、1998年ワシントン大学HI技術研究所客員研究員。1999年広島市立大学助教授。2003年大阪大学基礎工学研究科助教授。2007年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授。拡張現実感、パターン認識・画像計測技術に関する教育研究に従事。ヒューマンインタフェース学会理事。日本バーチャルリアリティ学会理事。複合現実感研究委員会委員長。ISMAR Steering Committee Member。日経BP技術賞、IEEE VGTC VR Technical Achievement Award等受賞。
拡張現実感とは、現実世界に仮想物体や情報を重畳表示する技術です。この実現のためには、現実世界に定義された座標系とCG描画の際に使用される計算機内の座標系を一致させる必要があります。これを位置合わせ技術とよび、画像センシングに基づく方法が多数提案されてきました。本講演では、その代表的なものであるARToolKitの原理を説明し、さらに、より発展的な自然特徴を利用した位置合わせ技術について解説します。

【こんな方にお薦め】
・ビジョンベースの拡張現実感システムの基礎からの構築を目指す方
・拡張現実感システムの開発者で、位置合わせ技術の原理を深く学びたい方
・カメラのリアルタイム位置姿勢推定手法の原理を学びたい方

 

15:30~17:30
モバイル画像処理 ~スマートフォンでCVを~
座長:天野 敏之(山形大)
講師:山添 隆文(NTTドコモ)

略歴:
2004年岐阜大学大学院工学研究科応用情報学専攻博士前期課程修了。同年、株式会社NTTドコモ東海(現 株式会社NTTドコモ)入社、現在に至る。モバイルを利用した法人向け映像ソリューション、コンシューマサービス開発に従事。2008年度IPA未踏スーパークリエータ認定。
講師:吉田 悠一(デンソーアイティーラボ)

略歴:
2003年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了。同年日本電信電話株式会社入社。2007年株式会社デンソーアイティーラボラトリ入社、現在に至る。コンピュータビジョン、ヒューマンインタラクション、モバイルコンピューティングサービスの研究開発に従事。共著書に「iOS SDK Hacks」(オライリージャパン)。
2007年にiPhoneが発売されて以来、スマートフォンはモバイルコンピューティングの中心となりつつあります。また最近Google社が配布しているAndroidを利用したスマートフォンやタブレット端末も普及し、組み込みシステム等での利用も広がっています。iPhone、Androidをはじめとするスマートフォンは、計算能力も高く、カメラを備えている個体が多いことから、画像処理研究をデモするためのデバイスとして最適であり、昨今のスマートフォンへの高い人気のためにそのデモの訴求力が大きいデバイスでもあります。また、両環境ともに無償の開発環境が提供されており、端末内蔵の各種センサーを利用した開発が可能です。 そこで、吉田氏がiPhoneを、山添氏がAndroidを担当し、スマートフォンでできること・できないこと、開発のために必要なもの、バッドノウハウなど、あなたの研究をスマートフォンで実装するための基礎をご紹介します。

サンプル(iPhone)はこちら ・ サンプル(Android)はこちら

【こんな方にお薦め】
・スマートフォン上で画像処理を試してみたい方
・スマートフォンで研究のデモをやりたい方
・モバイルが好きな方
・Androidでの開発に興味のある方
・Apple信者の方