チュートリアル講演会

オープニング (6月11日(水) 9:30-09:45)

 

TS 1: いまさら聞けないグラフィカルモデル入門

 6月11日(水) 9:45-11:15

講師:川本一彦(千葉大学統合情報センター)


略歴:
 2002年千葉大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了 博士(工学)。同年、東京工業大学大学院総合理工学研究科助手。2005年九州工業大学工学部助教授。2009年千葉大学総合メディア基盤センター(現,統合情報センター)及び融合科学研究科情報科学専攻准教授、現在に至る。主に、コンピュータビジョンに関する研究に従事.

 ベイズ推論は、画像認識をはじめとする高度な情報処理に役立ちます。またグラフ表現は、情報の構造化と可視化に有用です。これら両者のいいとこ取りを目指し登場したのが、グラフィカルモデルです。グラフィカルモデルには、大きく分けてベイジアンネットワークとマルコフ確率場があり、どちらも画像センシングへ広く応用されています。本チュートリアルでは、画像センシングへの応用を意識しながら、グラフィカルモデルの読み書きから、推論のための基本的なアルゴリズムについて解説します。

 

 

【こんな方にお薦め】

  • 「ベイジアンネットワークやマルコフ確率場(MRF)という用語は聞いたことがあるけれども...という方
  • 画像センシングにおけるベイズ推論の勉強を始めようとしている方
  • PRML本の「第8章グラフィカルモデル」の内容に興味のある方(この章だけは著者のページで無償公開されています)

 

 

TS 2: 見えない画像を見るための2次元画像再構成

-画像を知る・学ぶ・作る- 6月11日(水)11:25-12:55

講師:田中正行(東工大)


略歴:
 2003年東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻博士課程修了 博士(工学)、2003年〜2004年 アジレント・テクノロジー株式会社勤務、2004年〜2008年 東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻 研究員、2008年より 同大学機械制御システム専攻 准教授。2013年〜2014年 米国スタンフォード大学心理学部客員研究員。北京理工大学 国際優秀学生賞(2006)、画像の認識・理解シンポジウムMIRU長尾賞(2005)、IEEE Consumer Electronics Society Japan Chapter 若手論文賞(2006)、船井情報科学奨励賞(2009)、画像センシングシンポジウム優秀学術賞(2009)、画像電子学会 優秀論文賞(2010)など受賞。


 観測される画像は、データが不足していたり、ぼけていたり、ノイズに埋もれていたりするため、必要な情報が見えない場合があります。このように不完全なデータから2次元画像を再構成する方法を解説します。ノイズや自然画像の性質を知る方法や、学習に基づく画像処理技術、再構成技術・補間技術により画像を作る方法などを、ツールやサンプルコードと共に紹介します。

 

 

【こんな方にお薦め】

  • 普段使っている画像処理の意味を知りたい方
  • 画像処理を数学的,統計的に学びたい方
  • 新しい画像処理を知りたい方

 

 

TS 3: 機械学習の基礎とコンピュータビジョン応用

-多変量解析・SVM・Deep Learning- 6月11日(水)14:25-15:55

講師:堀田一弘(名城大)


略歴:
 平成9年埼玉大学工学部情報工学科卒業。平成11年同大学院博士前期課程修了。平成14年同 大学院博士後期課程修了。博士(工学)。平成11年〜平成14年 日本学術振興会特別研究員(DC1)。 平成14年電気通信大学情報通信工学科助手、平成19年同大学助教、平成22年より名城大学理工学部 電気電子工学科准教授。平成24年メリーランド大学Visiting Scholar。パターン認識、コンピュータビジョンの研究に従事。


 最近のコンピュータビジョンには様々な機械学習法が使われています.フリーソフトウエアが多数あるので簡単に使うことは可能ですが、初学者には多数ある手法の特性が良く分からず、適材適所に使うことが難しい場合があるかと思います。そこで、本チュートリアルでは,具体的な応用例と共に各手法の特性を分かりやすく解説します。


【こんな方にお薦め】

  • これから機械学習をコンピュータビジョンに使ってみたい方
  • 最近使われる機械学習法が多数あり、各々がどんな特性なのか分からないという方

 

 

TS 4: マルチコアを用いた画像処理

-モバイルや組み込みでもCPUの計算能力を限界まで引き出すには-
 6月11日(水)16:05-17:35

講師:福嶋慶繁(名工大)


略歴:
 2004年、名古屋大学工学部電気電子情報工学科卒業、2006年、同大学大学院工学研究科電子情報システム専攻博士課程前期課程修了、2009年、同大学同専攻博士課程後期課程修了、同年、名古屋工業大学大学院助教。現在、主に3次元映像生成・符号化、コンピュテーショナルフォトグラフィの研究に従事。


 CPUのクロック数が年月とともに増加する時代は終わり、プログラムの高速化をCPUの性能向上に任せることのできるフリーランチの時代は終わりを迎えています。しかしムーアの法則はいまだに続いており、CPUはマルチコア化、SIMD化という形で高性能化が続いています。本チュートリアルでは、計算コストの高い画像処理を高速化するために、CPUの能力をあますことなく引き出す、マルチコアプログラミング、SIMDプログラミングを解説します。

 

 

【こんな方にお薦め】

  • モバイル・組み込み等でも高速な画像処理を行いたい
  • GPUを使わずに高速化を行いたい
  • 並列計算の基礎を学びたい

 

 

チュートリアル交流会 (6/11 17:45-19:15)

 全チュートリアル終了後、講師と聴講者の交流会を行います(写真はSSII2013での様子です)。
 講演中に聞けなかったことや疑問に思ったこと等を、講師の方に直接質問することができます。 また、聴講者間で親睦を深められるように、自己紹介カードを用意していただく予定です。

申し込み方法:
SSII2014の「参加申込」において、
「チュートリアル交流会へ参加する」
に印を付けてください。
(参加費用500円(予定)、先着順(50名)、プランAでの申込者限定)

 

定員に達したため「チュートリアル交流会」への参加登録は現在受け付けておりません。不明な点は事務局までおたずねください。

 

 

チュートリアル質問ブース(6/12, 6/13)

 チュートリアルの講師の方に、デモセッションのブースで解説していただきます。
 講師の方とインタラクティブに、チュートリアル講演ではあまり取り上げられなかった技術的な質問や、応用の可能性なども、密に議論することができます。
(SSII2014に参加される方であれば、プランに関係なく、どなたでも出入りできます)

 

質問ブースの時間帯:

  • 6/12(木)14:20-16:30 TS1:いまさら聞けないグラフィカルモデル入門
  • 6/12(木)14:20-15:50 TS2:見えない画像を見るための2次元画像再構成
  • 6/12(木)10:05-12:45 TS3:機械学習の基礎とコンピュータビジョン応用
  • 6/13(金)14:20-16:30 TS4:マルチコアを用いた画像処理

 

質問ブースの場所:

  • 2FのIS・DSゾーン付近