u 画像センシング技術研究会

画像センシング技術研究会

画像センシング技術研究会
会長 輿水大和(中京大学)
2017年4月1日

<ご挨拶>

画像センシング技術研究会SSIIの会長を2010年9月より拝命して、3期目初年度(2016年9月〜2018年9月)を務めております。引き続きよろしくご高配をお願い申し上げます。この間、日本は東日本大震災、福島原発事故など未曾有の事態に見舞われ、すでに6年余が経ちました。日本産業経済も私ども研究会も依然として非常時を脱しきらない中にありながら、SSIIへの注目度は2011年はさすがに落ち込み862名、しかし2012年は924名、2013年は1034名、2014年は1078名、2015年は1150名、そして2016年は1245名に見られるように、毎年1000名を越える参加の皆さまからの熱い期待を頂戴してきました。本当に驚異的なことかと思い、この期待に応えるための責任も日増しに高まっていると考えております。一層のご支援とご理解を、またこれまで以上に本気なご期待とお付き合いをSSIIにお寄せ戴けますよう、謹んでお願い申し上げる次第であります。

<SSII小史と旗色のこと−SSII歴史の教訓−>

画像センシング技術研究会が主催する画像センシングシンポジウム(SSII)は、1995年に第1回が開催され、爾来、毎年、初夏の横浜ベイエリアにて画像技術、センシング技術について産学が相集う交流の舞台を提供してまいりました。 2017年度もって第23回を迎えることになりました。思い起こせば、画像応用技術関連の国内会議として、当初200人の参加者を目指してスタートしたSSIIではありましたが、前述したようにわが国最大規模の画像技術関連学術催事に成長し、 研究者・技術者が最新技術の動向を知る場として極めて先鋭的で独自のステータスを確立するに至っております。参加者数が発表件数の5倍〜6倍を越えておりますことは、他に類を見ない高い注目度指標として多数の学術集会の中でも際立っており、これが自他共に認める本シンポジウム最大の特長になったと思います。 SSIIが、このように多くの画像技術関連研究者・技術者のご支持を得られるに至った背後には忘れてはいけない大事な理由があろうかと思います。例えば、

(1)本シンポジウムを、基礎のレベルから完成のレベルまで研究のステージに差こそあれ、実用化を明確に意識して進められている画像技術研究の発表の場と位置づけてきたこと、また

(2)徒らに学術性の高さを求めるのではなく、実世界と実利用に密着して、社会に役立つ研究を重視してきたこと、そして

(3)本シンポジウムのメインセッションをインタラクティブ・セッションと位置づけ、発表者の方々には単なるポスターのみの展示でなく、実際に開発した装置や実験装置の展示や実演、あるいはそれらを分かり易く説明するためのビデオやパソコンを使った展示など、工夫を凝らした高品位なプレゼンテーションを求めるとともに、発表者と聴衆が一対一で十分なディスカッションをしていただける環境作りを図ってきたこと、

などの運営方針を皆様から非常に高く評価いただいたことあると思っております。ここに、本シンポジウムの発展を長年にわたって支えて下さった多くの研究者および技術者の方々に、あらためて深く感謝を申し上げたく存じます。

ところで、このようなSSIIの社会的プレゼンスの高揚の観点から、一つだけ朗報に触れておきます。シンポジウムSSIIは画像センシング技術研究会が主催する一事業でありながらその存在感は極めて良好に推移してまいりましたが、平成20年5月1日、画像センシング技術研究会は特許法第30条第1項の規定に基づく学術団体に承認されました。これも偏に会員諸兄のお力にて、会則と会員名簿の整備が整ったためであり、改めて深く御礼申し上げる次第です。ここに再度、さらに多くのSSII参加者の方々に本趣旨へのご賛同を賜り、画像センシング技術研究会会員の登録申込みをしていただきたくお願い申し上げます。

<SSIIの目指すもの、付託された研鑽課題のこと−SSII画像技術試論−>

さて改めて、SSII、すなわち画像センシング技術研究会、ないし主催するシンポジウムの本旨について、改めて腰を据えて挙って思索を重ねていくことは大きな意義があろうと思います。その本旨は、その英文表記を注意深く観察し省察すれば自然と分かるように構想されています。この名称の解題、ないし背後にある画像センシング技術試論をもってご挨拶の一部といたします。

『(Symposium on)Sensing via Image Information/SSII』、直訳しますと、 画像情報を介したセンシング技術(に関するシンポジウム)となります。そうです、高品質なデジタル画像を計測するための技術開発に徹底して係わろう、エッジやテクスチャのような画像特徴や画像情報をロバストに計測する画像処理技術を極めよう、そして一番重要なことは、これらはあくまでも手段であって自己目的化したら禄なことはない、というメッセージが込められていることです。それでは何をセンシング・計測するのか。これは一々書かなかっただけのことだと解するべきであります。画像情報計測という課題とそれを媒介にした何かのセンシングという課題を区別した、ここに込められたSSII科学技術哲学をいよいよ大事にしなければなりません。この『何』に対して実は無関心であったり逃げ回ったりしていては、画像情報なる物理計測は所詮意味をなさないものである、という宣言とも解することができます。かくして『何かのセンシング』とは、紛れもなく画像応用、とりわけ産業応用画像処理、画像社会システムのことであり、科学技術の基礎と応用というステレオタイプな技術哲学を乗り越えて、明確な画像センシング技術という学問領域の存立をいよいよ明確にアピールして参りたいと思います。

<SSIIの次代への最大遺物のこと−組織運営への思い−>

このような次第で、画像センシング技術研究(会・シンポジウム)SSIIは、信号計測・処理、パターン計測・認識に関する科学技術を扱うこと、それらの実世界との係りと産業実利用を徹底的に志向すること、これらの研究活動の中から本質的な基本問題(fundamental)、先端的課題(cutting edge)を発見していくことに旺盛であること、そして何よりも、これらを支え推進するため、堅苦しくなく、同志的であり親密である人的交流場を形成し育成することを重んじること、これらを自らの活動指針として20年を越える歴史を紡いでまいりました。 今後も強力にこの理念を継承、堅持し発展させていく所存です。

画像センシング技術は、このように、実世界と実利用を忘れては本質的に本領を発揮できないものであります。よって、画像センシング技術研究会が本道とする画像実産業応用、実利用のための技術開発、研究推進の活動は、広く電気電子、機械、交通などさまざまな工学技術分野、農水産、医学、スポーツ科学、など多くの分野に強く密着してまいります。より多くの関係者の皆様の本研究会とシンポジウムへのご参画をお勧めし、また一層のご協力を強くお願い申し上げる次第です。大学において画像センシング研究に目覚めた若き学生・院生の皆様、企業における画像研究開発の第一線でご活躍の諸賢、そして画像技術を活かす種々の現場において画像システム開発に情熱を注いでおられる技術者の皆様、本SSII研究会に気楽に、しかし多くを期待して繋がってください。既存の技術分野構造を自在にかつ前向きに乗り越えて技術交流、人的交流を生み出していくために、本SSII研究会がその不断の推進役を果たして参ります。そして、その先に将来の豊かな技術とビジネスの市場を開拓し、また新しい画像センシング科学技術の舞台を設えていけるよう、微力ながらその役目に資して参りたいと念願しています。

繰り返しになりますが、皆様のSSII画像センシング技術研究会への積極的なご参画を心からお願い申しあげて、ご挨拶といたします。

(2017年4月1日)

お知らせ

 平成20年5月1日、画像センシング技術研究会は特許法第30条第1項の規定に基づく学術団体に承認されました。
 2008年6月、特許庁のページにて新規に指定した学術団体としても掲載されます。

以上


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