画像センシング技術研究会


画像センシング技術研究会
会長 藤吉 弘亘 (中部大学)

ご挨拶

 この度、画像センシング技術研究会の会長を拝命いたしました。

 SSII(画像センシングシンポジウム)は、2024年に記念となる30周年を迎えることができました。故高木幹雄先生が「参加者のための学術集会」と銘打って立ち上げられた本シンポジウムは、その趣旨を貫き、画像学術界と画像産業界の動向を捉えた企画、運営の元、参加者の多くの皆様の熱意に支えられ、共に継続的に発展して参りました。初めに、これまでSSIIが「参加者のための学術集会」として、多くの皆様に支えられてきたことに深く感謝申し上げます。今後も「参加者のための学術集会」であることを胸に刻み、委員や登壇者、事務局の方々と忌憚なき意見交換を行い、本コミュニティ全ての方の議論の場を提供することを目標といたします。運営側の私達自身も楽しむことで、より活気ある学術集会を築いていきたいと考えております。

 SSII2024で開催された30周年記念パネルディスカッションでは、画像センシングから深層学習へと技術の進展を振り返りました。また、進展の過程で企業が抱える実際の問題とアカデミアが扱う研究課題設定との乖離が指摘されました。このような意見を受け、今後、産業界が直面する課題を共有し、アカデミアと企業が協力して取り組む場を新たに設けたいと考えております。単なる一方通行ではなく、双方向の交流を促進し、より創造的な議論ができる仕組みを構築して参ります。

 具体的には、SSII2025では、企業における現場の方々の意見を集約して参加者と共有し、現在の深層学習では解決できない課題などを明確にした上で、深層学習時代における新たな課題について議論するプログラムを企画します。このような取り組みを、単年度ではなく、複数年に亘り議論を継続することで、新たな着想が生まれると考えております。ぜひ、参加者の皆様も継続的に積極的に本議論にご参加頂けましたら幸いです。

 また、SSII2025は、トップカンファレンスである国際会議Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR2025)との開催時期の重複を避けるため、会期を早めての開催を計画しております。これを好機と捉え、大学院生の皆様にとって、より多くの実社会の方々と出会い、インターン先等を見つける貴重な機会となることを期待しております。SSII2025では、若手研究者の学生の皆様が多くの実践的な知識を得て社会と繋がる場となるよう、このような「接点」の機会を検討しておりますので、ぜひSSIIを有効に活用して頂ければ幸いです。

 最後に、私達SSIIコミュニティが目指すのは、「参加者のための学術集会」の理念の元、国内外の最新の研究動向を精査、発信し、実課題を解決するための新たな気づきを皆で得ることです。学術的な視点と実用的な視点が融合することで、より有意義な成果を生み出せると信じています。皆様と共に、充実した研究会運営を進めて参ります。末筆ながら、今後とも変わらぬSSIIへのご支援、ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

(2024年9月22日)

お知らせ

 平成20年5月1日、画像センシング技術研究会は特許法第30条第1項の規定に基づく学術団体に承認されました。
 2008年6月、特許庁のページにて新規に指定した学術団体としても掲載されます。

以上


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